『そこにも、苦がある。』展覧会
―見て取る、描き出す、自己と他者の苦を。「共苦」の中、救いを問い直す。―
関連イベント
① アーティストトーク
日 時:2023年5月3日(水)14:00~16:00
会 場:展示会場
参加作家:飯嶋桃代、菊地智子、山岸玄武、Dipesh Kharel
定 員:20名
参 加 費:無料
② 『「苦」に向き合う想像力』座談会
日 時:2023年5月6日(土)14:00~16:00
会 場:展示会場
登 壇 者:君島彩子(宗教学者、美術家)、
佐藤壮広(宗教人类学者)、
菅豊(民俗学者)
定 員:20名
参 加 費:無料
苦はなに?
四苦、八苦
不眠は苦、誤解は苦
花粉症は苦、生理痛は苦
命を奪われるのは苦
命がキャンディーカラーの暗闇に飲み込まれるのも苦
言いたいことを言えないのは苦
会いたい人と会えなくなるのも苦
仲間に入れてもらえないのは苦
仲間集団に縛られるのは苦
「それは自己責任です」と言われるのも苦…
苦は伝えられるものなのか?
話し合えるものなのか?
乗り越えるものなのか?
生産、効率、収益の陰に閉じ込められるものなのか?
見て、見つめよう
聞いて、聞き取ろう
想像して、共感しよう
そこにも、苦がある
張洋宇
張洋宇
2018年からキュレーション活動に携わっている。社会文化における多様な権力関係に興味を持ち、特にそれによって生じたいわゆる弱者や周縁者に関心を抱いている。展覧会「満天星:You May Be My Lucky Star」展(2019年10月、東京HB.Nezu、キュレーション)、「Rooms to Breathe 呼吸の部屋」展(2021年3月、東京The 5th Floor、コ・キュレーション)など。
苦は、どこにもある。
行住坐臥、皆悉是苦。
自分も、他人も。
他人の苦を感じるのは、難しい。
それには、なんらかの方途が必要となるだろう。
ここで、試みよう。
雑談やつぶやきの生声を。
手足がねじれた体の動きを。
微妙な表情を記録する写真を。
墨の跡がまだ乾かないことばを。
聞こう。見よう。読もう。触ろう。
昔の巫者のように、
他者の苦に向き合い、
感応しあおう。共振しあおう。応答しあおう。
そこにも、苦への道がある。
そこにも、救いへの道がある。
郭立東
郭立東
理系から工系、そして文系へと、専攻のクロスオーバーを経験した。現在は、宗教学・民俗学の研究を行っている。とりわけ、近代以来の、死者に対する取り扱い、またその取り扱いをめぐる社会的言説に関心を持っている。
作家プロフィール
飯嶋桃代
1982 神奈川生まれ
2008 女子美術大学大学院美術研究科 修士課程美術専攻立体芸術研究領域 修了
2011 女子美術大学大学院美術研究科 美術専攻博士後期課程 修了
2021 「Recoveryroom -ましましいねつるかも」ギャルリー東京ユマニテ、東京(19.18.16.08)
2021 『東京都美セレクショングループ展2021』「暗くなるまで待っていて」 (東京都美術館/東京)
2021 「TAMA VIVANT Ⅱ 2021 —呼吸のかたち・かたちの呼吸—」多摩美術大学八王子キャンパスアートテークギャラリー 1F、東京
2015 「Home Bittersweet Home—カケラのイエ」shiseido gallery、東京
菊地智子
1973年東京生まれ。
写真、ヴィデオ、ヴィデオインスタレーションをメディアとして、時代の激変の波の中で翻弄されながら「狭間」に生きる人をテーマに、各プロジェクト長期間被写体と生活を共にしながら制作している。中国のLGBTコミュニティーを描いた「I and I」、「迷境」、生と死の狭間に生きる漁民達「The River」など、様々な狭間の中における個人の心の揺れや、矛盾を乗り越え狭間を超越する姿、相反するものや矛盾の衝突により、被写体の内外で生まれるエネルギーを視覚化する。
董天露(天野るる)
多摩美術大学グラフィックデザイン在学中。形、線、色彩の調和を実現することに情熱を傾けている。デジタルツールによる創作は慣用しているが、紙やキャンバスに描くことで、静けさや幸福感を感じる。統一感、スケール、自由さを備えたものを創造することを目指している。
山岸玄武
1965年宮城県生まれ。幼い頃は泣き虫で、本を読む事と絵を描く事が好きな少年だった。学生時代は大学の美術サークルで活動。卒業後は様々な公募展に応募。時々入選したり、たまに入賞したりした。独学でアイディアを掘下げていくうちに、コンセプチュアルアートに至る。精神的には不安定で職を転々とし、43歳の時に大人の発達障害と診断される。現在は障害者雇用で会社に勤めながら、生きる縁(よすが)として創作活動を続けている。
Dipesh Kharel(Dipesh Kharel & Asami Saito)
映像人類学者、映画製作者、東京大学講師。東京大学で博士号を取得した。約20年間ドキュメンタリー映画製作者として活動している。「A Life with Slate(2006)」や「Playing with Nan(2012)」、「A Kali Temple Inside Out(2018)」などの作品は、60以上の国際映画祭で上映され、多くの国際賞を受賞している。
Asami Saito(Dipesh Kharel & Asami Saito)
様々な社会問題や多様な文化に焦点をあて、エスノグラフィーの手法を用いた映像制作にディペシュカレルと共に取り組んでいる。最近ではネパール人移民家族について制作したドキュメンタリー作品がNHKBSで放送された。
Tung Jit Yang & Bryan Chang
マレーシア・クアラルンプールを拠点とする多分野にわたる劇場アーティスト。国際交流基金クアラルンプールが主催する「Kaleidoscope Japan: Online Exhibition」(2022)の一環として、12時間のライブパフォーマンス「EveryThoughtI’veEverHad」を初めて披露した。今回の新作は、同タイトルでの2回目の再構築・再展開となる。
Xiaoyu Yang
中国出身。2019年に来日。2023年多摩美術大学統合デザイン学科卒業。
アクセス
電 車:JR山手線・東京メトロ南北線・都営三田線・東急目黒線 「目黒駅」徒歩約 10 分
東京メトロ日比谷線・東急東横線「中目黒駅」徒歩約 20 分
バ ス: 東急バス
「田道小学校入口」徒歩約3 分 渋 41 ・渋 72 系統
「権之助坂」 徒歩約5 分 黒 01 ・黒 02 ・黒 06 ・黒 07 ・東 98 系統
駐 車 場:当館には駐車場 はございません 。
隣接する目黒区民センター駐車場(有料30 分 100 円)または近隣駐車場をご利用ください。